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シェイクスピア「マクベス」~あらすじ~3人の魔女が予言する未来とは!?

『マクベス』はシェイクスピアの四大悲劇の一つに数えられます。この内容は、3人の魔女の予言に翻弄された主人公が、追いつめられ、精神を崩壊させて行くさまがリアルに描かれています。

他の三作(『ハムレット』『リア王』『オセロー』)が、そろいもそろって高貴な精神の持ち主を主人公に据えているのに対し、この『マクベス』の主人公だけは、世俗的な欲に忠実な、小心な人物として描かれているところに特徴があります。

シェイクスピア( William Shakespeare )の戯曲『マクベス』(Macheth)について、あらすじと見どころをご紹介したいと思います。

 

シェイクスピア 「マクベス」について

「マクベス」は”近親者殺し”という重いテーマを扱っています。

ですが、わかりやすいストーリー構成と共感できるキャラクター造形によって、専門家だけでなく大衆からも高い支持を得ています。

ではさっそく内容を見て行きましょう。

 

シェイクスピア 「マクベス 」あらすじ

スコットランドの将軍マクベスバンクォーは、反乱を鎮め凱旋する道中、3人の魔女と出会います。

魔女は、マクベスを「コーダの領主」、「いずれは王ともなられるお方」と呼び、バンクォーのことを「子孫が王になる人よ」と呼びます。

この出来事からほどなくして、マクベスは本当にコーダの領主になります。

預言が現実になったことを喜ぶマクベスは、すぐに、次の予言“未来の王”が叶う日が来てほしいと、その日を心待ちにします。

 

ある日、スコットランド王のダンカンとその息子がマクベスの居城を訪れます。

その夜、マクベスは眠っているダンカンを殺害し、逃げ出した王子に、ダンカン王殺害の疑いが向くよう仕向けます。

そうして、マクベスは、ダンカン王亡き後、最近親者として、まんまとスコットランド王の座を手に入れました。

しかし、魔女の預言を一緒に聞いていたバンクォーだけは、マクベスが何かしたのではないかと、薄々感づかれていました。

 

不安を完全に取り除きたいマクベスは、刺客を雇ってバンクォー父子を襲わせます。ここでも、父が死に、息子だけが逃げのびました。

この日からマクベスはバンクォーの幽霊を目撃するようになり、しだいに、気が変になって行きます。

貴族たちからも、不審な目つきで見られ始め、マクベスは、再度いつかの魔女たちに会うため森へ出かけます。

魔女は新しい預言をマクベスに授けます。それは次のようなものでした。

 

「マクダフに気をつけよ。女から生まれた者にマクベスを倒すことはできない。バーナムの森がダンシネインの丘に向かって動き出すまでは大丈夫。」

スコットランド貴族のマクダフは、その頃、イングランド王子マルカムの所にいました。その隙を狙って、マクベスは、マクダフの妻子を殺させます。

マクベスのこの行いに、さすがに引いてしまった貴族たちは、マクベスの元から次々に離反し、マクベス夫人は罪の意識に耐えきれず自殺します。

そこへ、マルカム率いるイングランド軍が攻めてきました。

 

マクベスの元を離れたスコットランド貴族たちもそれに合流し、バーナムの森から、木の枝をかざしてダンシネイン城へ向かってきます。

これを城から見た兵士の一人がこう叫びました。「バーナムの森が動き出した」。

戦場に現れたマクダフは、マクベスに向かって、自分は、「女から生まれたのではなく、女の、裂かれた胎内から出た者」だ、と名乗ります。

これを聞いて、マクベスは、魔女の預言を思い出し、愕然とします。

マクベスはマクダフに討たれ、マルカムが新しい王として迎えられます。

 

シェイクスピア 「マクベス 」 見どころ&感想

殺人の罪を犯した者が、殺した者の幻影にとりつかれ、追いつめられて、しだいに精神を崩壊させて行くさまが、スピーディーな展開とともに、リアルに描かれています。

シェイクスピアと言えば、『ハムレット』の「生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ」という台詞が有名ですが、『マクベス』には、そういう小難しいことや、高尚な悩みを抱える人間は出てきません。

主人公のマクベスは、シェイクスピア作品には珍しく、とても人間くさいキャラクターです。

 

たとえば、自分が王の座につくために現在の王を殺してしまおうと考えるところなどは大胆なのに、いざ殺してしまうと、殺人がバレやしないかと四六時中びくびくするという臆病さも持ち合わせています。

そのため、非常に豊かな“想像力”も持っていました。

マクベスには、悪い行いに限り、自分がこれからやろうとしていることの結果が幻影として見える、という特殊な性質がありました。

それはダンカン殺しの際に顕著に現れるのですが、夫人に後押しされて、ダンカンを殺しに行く際、空中に血塗られた短剣の幻影を見ます。

 

そうして、短剣(の幻影)がフワーッとダンカンの寝ている部屋へと進んで行き、それに導かれるようにして、マクベスは、実際に手にしていた短剣でダンカンを殺します。

殺した後は、『もう眠れないぞ、マクベスは眠りを殺した』という幻聴を聞きます。

バンクォー殺害の時も、真実が露呈する不安を取り除くためにやったことでしたが、罪を一つ増やしたことでかえって不安が増しただけでした。

何か一つの悪事を隠すために別の悪事を働いて、結果、ますます罪を重ねてしまう、というのは、よく聞く話です。

 

一つウソをついたら、つじつまを合わせるために、ふたつもみっつも余計にウソをつかねばならなくなる、というのに似ています。

これは、多かれ少なかれ、誰でも覚えのあることではないでしょうか。

マクベスは、悪事を働くくせに、図太くもなりきれず、不安を想像せずにはいられない弱い人間なのですが、マクベスの生き様は、人間の根本的な弱さを表現したものであるとも考えられるのです。

 

マクベスが自身の心の弱さについて自覚的であったかどうかは、はなはだ怪しいのですが、心のなかの“不安”がもたらす恐ろしさについてはよく承知していたようです。

というのも、第一幕第三場、ダンカン殺害を思い描きながら言う言葉に、次のようなものがあります。

目に見える恐ろしいものなど、心に描く恐ろしいものに比べれば、物の数ではない」。

本当に恐ろしいのは、目の前のものではなく、それを恐ろしいと思う心だ、という、マクベスの実感がよく表れています。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。シェイクスピア四大悲劇の一つ、『マクベス』についてご紹介してきました。

主人公の殺人の罪が、いつ、どのようにして暴かれるのか、という、ハラハラする要素もあり、エンターテインメントとして、完成度の高い作品です。

ご関心に応じてぜひどうぞ。

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